床鳴りってなに?フロアコーティングで防げるの?
フローリングを歩くときに異音がするときは、床鳴りが発生している可能性があります。床がギシギシ鳴ることが不愉快なだけでなく、構造上の問題を抱えているのでは無いかと不安になるものです。気になる現象でもDIYで改善をみることは困難なので専門家に依頼しましょう。床鳴りの抜本的な解決策にフロアコーティングという方法があります。
比較的良く発生する床鳴りの原因とは
フローリング上で歩くたびに異音が発生するとき、最適の解決策を見つけるには原因を特定するのが重要です。床鳴りの原因には大きく分けると、フローリング自体に問題がある場合と、それ以外の原因の2通りが想定されます。
頻度が高いのは、フローリング材の原料である木材が乾燥により収縮したり、湿度により膨張するなどの現象が発生しているというものです。たとえ適切な施工がされていても、木材のつなぎ目がこすれあって鳴ってしまう場合があります。新築の建物では頻繁に経験される現象ですが、自然と沈静化していくこともあるので、あまり心配する必要は無いようです。
建築後ある程度の年数が経過すると、木材の劣化が起きてきます。特に発生しやすいのがフローリングと土台がはがれてしまうというもの。土台との一体性が喪失してしまうと、わずか1mm程度のすき間でも異音が発生します。
またフローリングを固定する釘が、床と木材との間でこすれて床鳴りが発生することもあります。とりわけ床暖房を設置している場合、床材と暖房パネルの間に隙間が出来て釘が十分固定されなくなり異音につながっていることもあるようです。
フローリング以外の原因では、床下の土台が鳴っていることもあります。床下にも木材が使用されていますが、新築当初は木材の水分が不安定なため収縮と膨張をくりかえし鳴ってしまうというものです。
フロアコーティングで床鳴り対策は可能か
床鳴りの主要な原因にフローリング材に含まれる水分量の変化があります。美観を維持するためには、ワックスを定期的に塗布するという方法が一般的です。ワックスを利用すると光沢が出るので一時的には、満足感を得ることが出来ます。艶が出ることで細かいキズは補修されるので相応の効果を実感できます。
ところがワックスは耐久性がなく、毎年のように塗布する必要があり、損耗箇所に塗布すると艶にムラが出てしまい美観的に問題になることもあります。見た目を良くするためにワックスしたのに、結果的に逆効果ということもあります。
これに対してフロアコーティングは、耐久性に優れており水分にも強いだけでなく摩擦にも損耗しにくい性質を持っているので長期間美観を維持できるメリットがあります。フロアコーティングは1回の施工ですむのでフローリングの経年劣化防止効果が高いことから、最近では人気を集めるようになりました。
もっともフロアコーティングには色々な原料があり、それぞれの特徴を踏まえて専門業者に相談する必要があります。ウレタンコーティングは最もポピュラーで、販売以来20年以上の実績があります。ただ水性なので水分や薬品に弱く、2-3年ほどでメンテナンスが必要です。
シリコン材も同じほどの実績がありますが、グリップ力に優れており、ウレタン材に比べると価格は高くなります。撥水性にすぐれますが、シリコン特有の変色が発生する特性を持っています。
フロアコーティング施工の流れとは
フロアコーティングは専門業者に依頼しますが、その施工の流れはどのようになっているのか。最初に取り掛かるのは施工業者選びです。ホームページなどで幾つかの事業者をピックアップし、ある程度候補先が絞れたら見積もり依頼をしてください。
ほとんどの業者は無料で見積もり対応してくれるので、相見積もりで価格面など比較しながら検討しましょう。施工日当日は施工内容と施工箇所を、スタッフとともに確認します。施工箇所のキズの有無等、後日トラブルにつながりがちな部分は、立会いで確認するのをオススメします。
フロアコーティングでは剥離剤やコーティング剤を使用するので、施工場所以外は十分な養生を行います。フローリングに汚れやワックスの残滓成分が残っていると、コーティングが十分接着しないので剥離や掃除は必須です。
このときは細かいキズなどの補修も同時に行い、フロアコーティングが良好に仕上がるように入念な準備を行います。ごみやほこりの付着に十分注意しながら、フロアコーティング剤を塗布することになりますが、作業時間は6時間から10時間ほどになることが多いようです。作業後は十分乾燥させて、養生をはがすと作業は終了になります。
最後に施工箇所の仕上がりを立会いでスタッフとともに確認します。疑問点などがあるときは後日のトラブルを防ぐため、その場で遠慮なく話すことを心掛けて下さい。
建物のトラブルの中で比較的多いのが床鳴りですが、いつまでも解消しないときはフロアコーティングなどで対策をとることが必要です。施工後に後悔することがないように業者選びは慎重に行いましょう。トラブルに備え、保障期間やアフターフォローが充実していることは大きなポイントになります。