ペットによるフローリングの傷修復・予防方法を紹介!
大切な家族の一員であるペットは、私たちにとって身近な存在です。しかし室内飼いをすると、犬や猫の爪のためにフローリングが傷付いてしまうことにお悩みの方も多いと思います。
さまざまな事情から室内飼いをしている方のために、住まいを傷付けず快適に暮らすための予防策や、補修方法をご紹介します。
補修前にフローリングの種類を確認しよう
フローリングは、素材の特性によって補修方法が異なります。補修する前に、まずはフローリングの種類を確認しましょう。
無垢材
無垢材とは、天然木を加工した木材の略称です。空気中の湿度を吸収・放出する、天然の調湿機能があります。
無垢材が傷付いたときは、水分を吸収させたり、表面を削ったりして補修します。濡れタオルなどで水分を吸収させた後によく乾かし、表面をサンドペーパーでこすって整えます。
複合フローリング
複合フローリングとは、合板や集成材の表面に化粧板を貼り合わせた資材です。複数の層を組み合わせた構造のため、傷付くと表面がはがれることがあります。
はがれた部分に水をこぼしたり、ペットの尿が入り込んだりすると染みが出来てしまうので、早めに対処しましょう。補修の際は、専用の補修材で傷を埋めてから、表面の木目を再現し、修復箇所を目立たなくします。
あると便利な補修アイテム
ホームセンターには、フローリングの補修専用アイテムが市販されています。傷付いたらすぐ補修できるよう、常備しておくと便利です。
傷補修材
フローリングに付いた傷や凹みを埋めるためのものです。ソフトタイプはクレヨンのように塗って使用し、ハードタイプはコテやドライヤーで溶かして使います。
フローリングに合う色があれば単色で問題ありませんが、そうでない場合は複数の色を混ぜ合わせる必要があります。
ニス
傷が浅い場合、フローリング表面にニスを塗装するだけでも目立たなくなります。ハケで塗布したあとに、から拭きして周囲の色となじませます。使用前に目立たない場所でテストしましょう。
木材用パテ
深い傷や凹みには、木材用のパテがおすすめです。チューブに入った充填剤で、木材の傷や割れ・凹みを埋めます。パテで埋めた後に表面を平らにし、補修材やニスで整えて仕上げます。
傷の修復は自分でできる
ペットが爪で引っかいてフローリングに傷が付いても、小さな傷なら修復できます。ぜひ修復にチャレンジしてみましょう。
ひっかき傷の修復
まず修復剤を使用します。色はフローリングと同系色のカラーを選びましょう。ソフトタイプの修復剤は、パテを傷に直接塗り込んで、はみ出した分を乾いた布で木目と平行にすりこみます。修復剤が乾いたら、木目の色に合わせて木目を描きこみます。
ハードタイプの修復剤は、ドライヤーで温めて柔らかくした後ヘラに適量を取り、傷を埋めます。その後、フローリングに直接ドライヤーを当ててパテを溶かし、はみ出た分をヘラでこすり取って、布や指でなじませます。
凹みや割れの修復
無垢フローリングに凹みや割れができた際は、瞬間接着剤と木くずで修復できます。
凹みや割れ目に入ったホコリやゴミを取り除いたあとに、割れた部分に瞬間接着剤を流し込み、周囲をサンドペーパーでこすって、出てきた木くずで割れ目を埋めます。接着剤が乾いたら、表面を細かいサンドペーパーでこすって整えます。
プロに依頼した方がいいケース
フローリングの傷が大きい場合は、プロに依頼しましょう。大きさが15cm以上の傷や、1mm以上の深さの凹みは、プロに修復を任せた方がきれいに仕上がります。
リペアとリフォームの違いとは
リペアは、既存のフローリングを部分的に修復する手法です。部分的な張替えも、リペアに含まれます。コストが安くすむのがメリットです。
リフォームは、フローリングをはがして張り替える方法です。経年劣化によって、全体的に傷みが激しいときや、床下地まで損傷している場合は、リフォーム業者に依頼しましょう。
価格の目安
専門業者にリペアやリフォームを依頼する際、気になるのは価格です。リペアは傷の修復1か所につき15,000円から、部分張替えは35,000円からが相場です。リフォームはフローリングの張替えが8畳10~20万円、重ね張りで8~18万円が相場です。
なお、修復部分のサイズやフローリングの種類によって、価格が変動する可能性があります。見積もりの際は、価格に出張費が含まれているかも確認しましょう。
傷を予防するには?
一番よいのは、最初から傷を付けないことです。傷を予防して、フローリングを美しく保ちましょう。
カーペットを敷く
最も手軽な方法は、カーペットを敷くことです。爪がひっかからないように、毛足が短くてループ状になっていないタイプを選びましょう。
靴下を履かせる
ペット用の靴下を履かせれば、汚れを持ち込まずにすみます。ただし、ペットによっては嫌がることがあります。
こまめに爪を切る
フローリングの傷の主な原因は、ペットの爪です。こまめに爪を切ってあげると、ペットの健康管理にも役立ちます。
まとめ
ご自身でフローリングの傷を予防したり、補修したりする方法を紹介してきました。大切なことは、飼い主とペットの双方にとって、心地よい空間を作ることです。
快適な空間で暮らせば、ペットとの絆をより深められます。住まいの環境を整えて、ペットとの暮らしを楽しみましょう。